COLUMN
短期間で体重を落とす方法で、リバウンドが起きやすいのはなぜか。食事制限中心の指導現場を離れて独立したトレーナーが、元に戻りにくい考え方について書きます。
私は今、完全オンラインでパーソナルトレーニングをしています。器具はほとんど使わず、歩き方や階段の上り方といった、日常の動作を変えることを中心にお伝えしています。
なぜこの形にたどり着いたのか。前職での経験が大きく関係しています。
私は独立する前、3年ほどトレーニングジムで働いていました。そこは食事をかなり制限して、短期間で体重を落とすやり方の現場でした。
結果は出ます。3ヶ月で10キロ、15キロという数字も、実際に出ます。
ただ、しばらくすると同じ方が戻ってこられるのです。「また太ってしまって」と。中には、他店で高額な費用を払ったうえで、また同じところからやり直そうとされる方もいました。
理由ははっきりしています。やり方が分からないまま卒業しているからです。
期間中は、決められたメニューをこなし、決められた食事を守ります。数字は動きます。けれど、その方の中に残るのは「やらされた記憶」であって、「自分で体を動かせる感覚」ではありません。
だから、家に帰って一人になったとき、何をどうすればいいのか分からない。そして元の生活に戻り、体も戻る。また通う。この繰り返しになります。
その仕組みをお客様にお願いし続けることが、私にはつらくなりました。それが独立を決めた理由です。
今、私がお客様と共有している目標は、体重の数字ではありません。
「体の使い方が、自分で分かる」状態になることです。
どこを締めると、どこに効くのか。なぜこの歩き方だと脚が広がるのか。速く動かすと何が変わるのか。それが自分で分かっていれば、私がいなくても体は変わり続けます。
歩いているだけで筋肉が使われる状態になるので、特別な時間を確保する必要がありません。だから続きます。そして、戻りません。
意外に思われることが多いのですが、私は食事制限をお願いしていません。
普段使えていない筋肉が使えるようになると、代謝は上がります。上がれば、無理に減らさなくても体は変わっていきます。順番として、削るより先にやることがある、という考えです。
もちろん、食事に関心のある方には栄養士と組んでお手伝いすることもあります。ただ、それは「削るため」ではありません。
私がお客様にお伝えしているのは、「ずっと通ってください」ではなく「卒業してください」です。
体はおよそ3ヶ月で変わり始め、6ヶ月あれば習慣として定着します。その頃には、ご自身で判断できるようになっています。そうなったら、私は必要ありません。
トレーナーに頼らず、自分で走れる状態。そこを目指しています。
遠回りに見えるかもしれません。でも、何度もやり直すことを考えれば、こちらのほうが早いと考えています。
※ 体調や持病に不安がある方は、無理をせず医師にご相談ください。効果の感じ方には個人差があります。
あわせて読みたい